検索結果からみてあまり知られていないように思われるので、最近私の注目しているブログを紹介しておく。
紹介したいのは、hakuainotebook氏がやっておられる、「博愛手帖」というブログである。
http://hakuainotebook.blog38.fc2.com/
氏は社会主義者のようなので私とは立場は異なるが、「<佐藤優現象>に対抗する共同声明」にも署名してくれている。
特に、最近アップされた二つの記事は大変面白い。最新記事
「「あらゆる必要な手段を用いて」行われる便乗商法氏」では、荒このみ『マルコムX――人権への闘い』(岩波新書、2009年)による、オバマはマルコムXから大きな影響を受けているという主張が、荒のオバマへの過剰な思い入れによるものでしかなく、マルコムの主張を「人権」に還元してしまうことがいかに問題の多いものであるかが極めて説得的に論じられている。
また、その前の記事
「アリエル・シャロンとワルツを」では、「反戦映画」すら許容する「“表現の自由”が約束された社会」というイスラエルの自己意識が、パレスチナ人虐殺と何の矛盾なく共存していること、また、そのように許容される類の「反戦映画」の内容的問題が、鋭く指摘しされている。
それ自体としても興味深いが、例えば、前者の記事は、「日本のオバマ」たる姜尚中がこのところ自らの立場の正当化のために、「在日一世の記憶」を恣意的に持ち出してくるということを頻繁に行なっていること、後者の記事は、日本の特にリベラル・左派の、中国・朝鮮民主主義人民共和国への「体制の優位性」を誇る姿勢、保守派に簡単に回収される質の社会批判、といった具合に、日本の状況に対しても示唆的である。
それにしても、こうした批評性を持った記事が載っている左派雑誌は一誌もないし、出てくる可能性もなさそうだから、そりゃ左派雑誌なんてカネ出して買わんわな、と思う。