![]() by kollwitz2000 カテゴリ
以前の記事
2019年 01月 2018年 11月 2018年 06月 2018年 02月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 03月 2016年 09月 2016年 07月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 02月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 06月 2007年 01月 2006年 12月 検索
その他のジャンル
|
2010年 09月 09日
1.
民主党党首選の結果の行方は全然分からないが、誰にも明らかなのは、リベラル・左派やマスコミ業界関係者の大半が、消極的なものも含めて、雪崩を打ったように小沢支持を合唱している点である。これは、1年前に「民主党革命」を絶賛した人々と大体重なる。以前にも指摘したように、これは、最左派(?)としては、明言はしないだろうが恐らく渡辺治のような共産党系の学者まで巻き込んでいる。 フランス革命の初期の暴動を煽った「左翼」のジャーナリストたちは、王位の座を狙うオルレアン公に買収されていた、という話を読んだことがある。政治的騒乱をヒートアップさせ、ルイ16世の退位とオルレアン公待望の空気が出るのを狙ったというのだが、一部のジャーナリストや雑誌の「小沢革命」待望論を見ているとそれを思い出す。「左翼」ジャーナリストというのは、もともと起源からしてそんなものなのかもしれない。 2. 例えば、横田一というジャーナリストは、『金曜日』の最新号(9月3日発売)で、「普天間問題は代表選の結果次第」なる記事を執筆している。だが、実際の記事を読んでみると、小沢に近いらしい民主党の国会議員たちが、沖縄を訪問してリップサービスしているという内容であって、小沢がこのリップサービスを守る根拠など何も示されていない。この訪問は、今週号(9月7日発売)の『SPA!』で、「普天間問題は何処へ行く/小沢ガールズの沖縄視察に同行した」なる記事で扱われているものと同じものであるが、この連中が小沢に対して何らの影響力も行使し得ないことは自明である。この党首選の時期における、薄弱な根拠での「普天間問題は代表選の結果次第」なる見出し記事は、プロパガンダ以外の何者でもないだろう(『金曜日』がそのような雑誌であることは、これまでにも何度も書いてきているので繰り返さない)。 また、民主党議員の言っているような「基地移設反対」論は、以前にも指摘したように、ほぼ間違いなく集団的自衛権行使の容認とセットなのであって(実際に、伊勢崎賢治は民主党議員とそのような話を進めているようである)、「平和」や「人権」を擁護したい人間が到底呑めるものではない。 なお、横田は『金曜日』の先週号(8月27日)では、佐藤優を「普天間基地の辺野古移設反対論者」などと持ち上げる記事を書いている。 横田と言えば、著書『テレビと政治』(すずさわ書店、1996年)は、テレビが90年代の「政治改革」をどれほどプロパガンダしたかを示す好著だったが、自身がそちらの方に行ってしまったようである。横田は90年代後半あたりから、田中康夫の「脱ダム」を支持する立場からの公共事業批判のライターになって(『SPA!』にもたまに出ていた)、それからまた「格差社会」批判のライターになって、今は佐藤やその周辺の人々の方に行った、ということなのだろう。あっちの世界に行ってしまった、という感じである。 余談だが、「構造改革」路線の支持を経た上での実質的な転向、という横田の軌跡は、「学校自由化」論を経て加害者厳罰論その他に行った藤井誠二の軌跡とも共通する。この二人やその他の人物をケーススタディとして、ジャーナリストの転向史を書くと作品としては面白いものが出来上がると思うのだが、もちろん<権力>の一番の下っ端を本格的に相手にしているほど時間の余裕はなく、しょっぱいなあ、と感じるのみである。
by kollwitz2000
| 2010-09-09 00:00
|
ファン申請 |
||