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2008年 01月 09日
インパクションの論文で、佐藤優が「左」「右」の雑誌ごとに主張を使い分けしていることを指摘し、一例として、米国下院での「慰安婦」決議に関する佐藤による使い分けを検討した。今回はその続編である。
私が奇妙に思うのは、佐藤の、山口二郎との対談での以下の発言が、管見の範囲では問題になっていないことである。 「山口 基本的には安倍政権の自滅は日本の民主主義にとっては喜ばしいことで、集団的自衛権の正当化も吹っ飛ぶでしょうし、憲法改正は当分無理でしょう。 佐藤 それはとてもよいことです。歴史認識について、「戦後レジームからの脱却」が結局行き着いたのは、「慰安婦」に関するワシントンポストの6月14日付意見広告です。あれに名を連ねた人たちは、あのような形態で歴史認識問題をアメリカ世論に叩きつけることで、具体的にどのような展望が開かれると考えているのでしょうか。」(山口二郎・佐藤優「なぜ安倍政権はメルトダウンしたか」『世界』2007年11月号。2007年10月8日発売) だが、佐藤は、産経新聞グループのサイト上での連載<地球を斬る>の、2007年8月8日付の記事(「米下院の慰安婦決議(上) 」)では、「慰安婦問題を巡るアメリカの報道には滅茶苦茶なものが多い。「20万人のアジア女性をレイプ・センターに入れた」などという事実無根の話が独り歩きしている。」と述べた上で、安倍談話(2007年3月1日)も「狭義の強制性はなかった」という認識なのだから正当だとし、談話が原因で起こった騒ぎは、アメリカのメディアのせいにしている。こうして、あたかも「慰安婦」決議案自体が不正確な事実に基づいたものであるかのような印象を与えようとしている。また、この記事の終わりの方で佐藤は、「慰安婦決議に関して、アメリカ下院ごときに何を言われようとも、謝罪をする筋合いはない。中国や韓国から何を言われようとも、公約として掲げた靖国神社参拝を小泉純一郎前総理が取りやめなかったのと同じ論理構成をとればよい。」と述べている。 また、別の記事では、アメリカ下院の「慰安婦」決議について、「事実誤認に基づく反日キャンペーンについて、日本政府がき然たる姿勢で反論することは当然のことだ」と述べている(<地球を斬る>2007年3月29日「安倍政権の歴史認識」)。 その佐藤がなぜ、「「慰安婦」に関するワシントンポストの6月14日付意見広告」や、この意見広告に「名を連ねた人たち」に対して、こうした嘲笑的な発言をする権利があるのだろうか(賛同者の一人である荒木和博とは、鼎談をやっている)。 恐らく佐藤は、賛同者や右派メディアの書き手・読者から追及されたら、「やり方がまずい、と言っているだけだ。意見広告を出した人々の気持ちは痛いほど分かる」といった弁明を用いるのだろう。だが、そんな弁明を、佐藤信者でもない人間は、なぜ許容してやらねばならないのだろうか。『世界』の大多数の読者が、山口と佐藤の上記の対談を一読して、そのように解釈することはまずあるまい。佐藤のやっていることは、思想・信条以前の問題である。ここでの使い分けは、「左」「右」だけではなく、安倍政権崩壊前と崩壊後という、時期による「使い分け」としても考える必要がある。 佐藤は右翼を自称しているが、こういった発言が、右派メディアに黙認されているところを見ると、右派メディアにおいても左派メディアと同じように、「売れればよい」という原則が貫徹しているように思われる。佐藤のこうした発言を右派の書き手が批判できないのは、批判することで、右派メディアの機嫌を損ねて、書く機会を失うことを恐れるからであろう。要するに、左派メディアと似た構造になっているのではないか。呆れるほかない。
by kollwitz2000
| 2008-01-09 23:12
| 佐藤優・<佐藤優現象>
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