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2009年 07月 01日
(※この連載は、全9回の予定です)
8 右派勢力または日本国家による左派の回収 ばたばたしていて間隔が空いてしまったが、やっと結論部分である。前回の末尾で、「勝者は誰なのか」という問いを立てた。 少なくとも一つだけ言えるのは、佐藤が負けていないということである。逆に言うと、外務省=日本政府の意志は貫徹されているのである(念のために言っておくが、私は佐藤が日本政府の意を受けているなどと言っているのではない。外務省の見解を保持している人物の行動が、このように機能している、と言っているのである)。 和田は、荒木のような極右を包含したつもりになっていると思われる。和田からすれば、外務省は、「平和国家」日本だ。だから、和田と外務省の「平和国家」連合軍は、極右を封じ込め、毒抜きしたことになるわけである。だが、外務省=「平和国家」日本は、同時に、大日本帝国と何ら断絶しておらず、植民地支配の法的責任、戦後補償を一貫して否定している国家でもある。したがって、客観的に見れば、和田こそが、荒木と外務省の右派勢力連合によって包含された、とも言えるわけである。もちろんこうした事態は、和田だけではなく、民主党の応援団の山口二郎をはじめ、その他の左派知識人にも当てはまる。 日本国家は、「平和国家」という顔と、過去清算抜きの大日本帝国の継承者たる顔という、二つの性格を持っている。この二つは矛盾せず、共存している。この二つの顔があるからこそ、「平和国家」という表象を伴った右傾化が進行するのである。 私は連載の「2」で、「日本においては、本音では「大東亜戦争」肯定史観を持ち、戦前の軍国主義勢力とも関わりの深いような右派勢力が非常に強大であり、安部政権崩壊後も、福田政権下でも、麻生政権下でも、こうした勢力が基本的に政治・社会を牛耳っている」という認識(連載の「1」の④)が、右派勢力の中の復古的な人々の力についての過大評価であり過小評価でもある、と述べたが、それはこのような理由である。 植民地支配に関する日本国家の公式見解は、反省する必要があるが、反省する必要はない、というものである。文言上は「お詫び」するが、法的責任は負わない、補償は行わない、という立場なのだから。右派勢力の中の復古的な人々と同様の見解もまた、日本国家の公式の一つの顔なのである。 日本の右傾化は、連載の「5」でも述べたように、「戦後社会」を擁護する「ウヨク」または「サヨク」が中心的な支持層である。特に、メディア上で流される言説はこれに沿うものである。そして、日本国家もまた、この立場である(だからこそ、論壇の言説は「国益」が前提となっているのである)。だが、そもそも保守派の「ウヨク」は、極右をも含む右派勢力の一部であり、日本国家の二つの顔からも明らかなように、この「ウヨク」的な立場は、復古的な極右とも親和的である。 右派勢力を包含した、あるいは毒抜きしたつもりでいて、左派は逆に、右派勢力に包含されたのだと私は思う。左派のかなりの部分は、「サヨク」または「ウヨク」と化すことで、右派勢力=日本国家に回収されたのである。だからこそ私は連載の「1」で、日本の「進歩派勢力」が右派勢力に取り込まれたという認識(「1」の③)は、それほど間違っていないと言ったのである。 日本の右派勢力は、「戦後社会」の擁護というイデオロギーを中軸に置くことで、従来の左派の大部分を包含し、社会的基盤を拡大できたと言える。したがって、今後、日本の右傾化はよりスムーズに進むはずである。 (つづく)
by kollwitz2000
| 2009-07-01 00:00
| 日本社会
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